学校日記

「いんげん」から学ぶ

公開日
2019/06/17
更新日
2019/06/17

校長の部屋

右巻きのいんげんを毎朝、手を加えて「自然のまま、つるを右巻きに」「ひもでしばってまっすぐに」「強制的に左巻きに」の3タイプで育てました。

その結果は、収穫したサヤの数が、右巻きに比べて、まっすぐは1.5倍、左巻きは、2倍も収穫できたそうです。
サヤの大きさや重さは、3タイプともほぼ同じで、つるをいじって自然に逆らわせるほど収穫量が増えることが分かったのです。

この実験結果から、逆巻きにより、いんげんに適度な刺激が生じ、光合成などの代謝系が活発化したと考えられるのです。

それは、「人間も同じ」というのです。
人間もストレスにならない程度の適度な緊張感が、成長につながるのです。

そういえば、昔から「若いうちの苦労は買ってでもせよ」「かわいい子には旅をさせろ」と言います。
一人一人が本来、もっている「生きる力」というのは、困難を乗り越えてこそ、生まれてくるものなのでしょう。
そして、若いうちだからこそ、容易に困難を乗り越えていけるのだと思います。
緊張感のないダラダラとした生活の中では、本当の自分の力を発揮することはできません。

そこで、自分の生活を思い返してみてください。
「ちょっと大変だな〜。」「めんどくさっ!」「これはできん。無理だ!」と思うと、なんだかんだと理由をつけて、あきらめてしまったり、逃げてしまったりすることはないのでしょうか。

そんな時には、無理矢理、左巻きにされたいんげんを思い出してみましょう。
自分の人生において、実りの多い収穫をめざして、さまざまなことに挑戦してみてください。