絵本の紹介
- 公開日
- 2019/01/30
- 更新日
- 2019/01/30
PTA
『いつもちこくのおとこのこ−ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー』
作: ジョン・バーニンガム 訳: たにかわ しゅんたろう
大人が信じてくれない。頭ごなしに否定される時のがっかり感。
子ども達にとって、大人(この絵本でいう先生)は絶対者みたいな一方、その先生が…、というオチあり。最後の場面での、見事な仕返しが、子どもながら流石です。
『ふきまんぶく』
作・絵: 田島 征三
1970年代、東京都の日の出村を舞台にしたお話。『ふきまんぶく』とは、ふきのとうのこと。主人公ふきちゃんの冒険は不思議な事ばかり。父におんぶされ安心して眠りに落ちる場面が心温まります。子どもは大人が思っている以上に外の世界に興味があり、新鮮で楽しい反面、戸惑い疲れ、親の存在に安心するから、また再び一人、外の世界へ出るのだろう。
野山のある風景に、日常を忘れて感性を揺さぶられる瞬間が、子ども時代の原風景になるのだと思う。最後の場面、ふきのとうの蕾(つぼみ)を主人公の顔にして描いているのは、人間も自然の一部で在ることを表しているのかのようです。田島征三氏の絵の持つ魅力、滴る朝露の美しさや、生命の力強さに惹きつけられます。
3-2で読みました。