絵本の紹介
- 公開日
- 2019/01/15
- 更新日
- 2019/01/15
PTA
『たかこ』
作: 清水 真裕 絵: 青山 友美
転校生たかこは、平安時代の娘の風貌。平安ことばを喋りながら、自分らしく自然に振る舞う姿が、いとをかし。
このやんごとなき転校生は、個性あふれる行動で波紋を広げるが、最後の場面では、みんなとすっかり打ち解け、馴染んでいる姿がまた微笑ましい。
『フランシスさん、森をえがく』
作: フレデリック・マンソ 訳: 石津 ちひろ
人間の手で、森が破壊されていく悲しみと、再生されるモアビの木の、生命力を感じる美しいお話。モアビは、アフリカで見られる絶滅の心配のあるリストに載っている木。フランシスさんにとって、毎日絵を描くことは、呼吸するのと同じ。今日も夢中で、森を散策する。そして、画用紙を森の植物の絵で埋めつくす。色彩豊かで緻密な森の描写は、見応え抜群。森を愛する気持ちの真っ直ぐさ、純粋さに、心打たれる。森に吹く風や、土の匂いを感じながら、フランシスさんの言葉が、ぐっと胸に迫ってくる。「こんなことをして、人はゆるされるのか?ほかの生き物や植物たちと一緒に、仲良く生きていくべきじゃないのか?」美しい挿し絵を楽しみながら、自然と人間の存在について、考えさせてくれる絵本です。
4-2で読みました。